脊髄損傷のリハビリ

脊髄損傷におけるリハビリテーションは、基本的に機能が失われた部位の回復を目的としません。一度切れた中枢神経の繋がりは元に戻ることはなく、失われた部位は回復することは無いからです。リハビリの目的は、あくまで必要な筋力を強化し、車いすの操作などに慣れ、日常的な生活を送れるようにすることにあります

脊髄損傷を受傷した後、急性期を過ぎたらなるべく早期にリハビリテーションを始めることが望ましいです。長く横たわっていればそれだけ筋力は落ち、循環機能も低下して復帰までより時間がかかってしまうからです。

リハビリの内容はICU(集中治療室)から一般病棟に移ると、頃合いを見計らって段階を踏んで使用するベッドのリクライニングの角度を上げていきます。(これをギャッジアップといいます)少しずつである理由は、長い期間横になっていたため血圧低下が起きており、急に体を起こすと脳貧血を起こすためです。その次は車椅子に移る訓練が始まり、車椅子上で脳貧血を起こさないようになれば理学療法、手の機能に障害を持った場合は作業療法というようなリハビリに移ります。

また、失われた部位は回復することは無いといっても、神経の伝達機能が完全には失われていない不完全型の脊髄損傷であればトレーニングを続けることで運動能力がある程度回復する可能性もあります

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